去る11月16日、彗星観測のために早起きした(具体的には午前2時半頃から起きてた)のですが、結果からいうと霧がかかってロクに観測できずじまい(「奈良公園で星見 vol.38 ラブジョイ彗星(C/2014 Q2)」の写真7参照(2015/01/30追記))。

寝ようかとも思ったんですが、せっかく早起きしたのになんの成果も無いのは癪なので、早朝の霧の風景でも撮ろうと夜明け前のまだ暗い奈良公園へとくり出しました。

その時の模様はまた後日(早朝の奈良公園界隈スナップ vol.19 濃霧の朝)・・・として、今回はこの朝に見られた若草山での「ブロッケン現象」の写真を紹介したいと思います。

まず「ブロッケン現象」とは何ぞやということですが、例によって説明は下記リンク先に丸投げです(笑)

ブロッケン現象 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%96%E3%83%AD%E3%83%83%E3%82%B1%E3%83%B3%E7%8F%BE%E8%B1%A1
ブロッケン現象の原理
http://www.geocities.jp/kockspages/kouzan/b_principle.html

正直、私もこういう条件の時にこういう現象が起きるという程度の知識しかありません。

なお、今回のエントリーでは時間の経過を示すために秒単位の時刻の記述が出てきますが、これらは撮影した写真の Exif を参照しております。

帰宅後確認したのですが、カメラ内の時計は少しだけ進んでいたようで、実際の時刻とは数秒のズレがありますことをご了承ください。
(ズレたからって別に大した問題じゃないんですけどね)

若草山の山頂(三重目)には8時18分ごろに着きました。この時は山頂の周りに濃い霧がかかっており、西側は少し下にあるはずの二重目がほぼ見えず、雲海越しに生駒山の先っぽが見える程度。

そしてその約5分後、二重目が見え始めたのでそちらの方へ目を向けると・・・

8時23分56秒
写真1
[写真1]

ブロッケン現象のドアップ。真ん中の影はもちろん私のもので、その周りに光輪が見えています。

ブロッケン現象を見たのは私は初めてで、まさかこの日ここで見られるとは思ってもみなかったので、若干舞い上がりながらの撮影(笑) たまたま望遠レンズを付けていたというのもあって、取りあえずこうしてアップで撮ってみました。

というか、どこにピントを合わせたらいいのかもよくわからないんですよね。

ちなみにこれはフルサイズ換算で300mm相当の画角です(以下、すべてフルサイズ換算の値)。

8時24分01秒
写真2
[写真2]

こちらは106mm相当の画角。上の方に二重目の入山ゲートがうっすら見えています。

8時24分17秒
写真3
[写真3]

8時24分22秒
写真4
[写真4]

2枚目の写真から21秒しか経っていませんが、二重目入山ゲートがハッキリ写るようになってきました。

8時24分27秒
写真5
[写真5]

更に5秒後。

8時26分04秒
写真6
[写真6]

前の写真から1分37秒後。28mm相当の画角。

レンズ交換をしていたのでちょっと間が空きました。

そしてたったこれだけの間に三重目と二重目の間の谷間から霧が殆ど消えてしまいました。

右下の方に私の影が見えていますが、その周りには薄い光輪らしきものがまだ見えています。二重目の向こう側には雲海、そしてそのさらに奥には生駒山が見えます。

冒頭にも書いたように、私が到着したときにはまだ二重目が霧で覆われてほぼ見えなかったので、それからわずか10分足らずでここの霧が晴れたことになりますね。ブロッケン現象を見ることができたのはもっと短い時間だったと思われます。ラッキーでした。

彗星観測のために早起きしたのに上手くみられず、何故かこういう形で幸運にめぐり会うとは何とも不思議なもんですね。

※2016/10/26 画像を再現像したものに差し替えました。

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