先月末から今月にかけて、宵の西空で水星が観測好機となるということで、何度か撮影を試みてみました。
ついでに撮影した夕景の写真も併せて紹介します。
撮影はすべて奈良公園荒池からです。

【5/21】
写真1
[写真1]

薄い雲がかかっていた影響で、夕日がフィルターを通したかのように見えました。

写真2
[写真2]

興福寺五重塔

前述のようにこの日は薄い雲があった影響と、水星の高度が低かったこともあって撮影できず、夕景写真のみ。

【5/24】

オレンジ色の空と興福寺南円堂のシルエット
写真3
[写真3]

右上のほうに見えているのが興福寺南円堂。
先っぽしか見えてませんけどね(笑)

夕空に浮かぶ惑星トライアングル
写真4
[写真4]

木星(左上)、金星(左)、水星(右)です。
右下のシルエットは先程と同じく興福寺南円堂。

この日の各惑星の光度は木星が-1.48等、金星が-3.35等、水星が-0.87等でいずれも結構明るいんですが、高度も低く他より暗い水星は肉眼で確認するのは無理でした。
トライアングルといっても木星が少し離れているので、ちょっといびつな形になっています。
5/26、5/27にはこの3つの星がこれよりももっと近づいて、綺麗な三角になるはずだったのですが・・・(後述)

写真5
[写真5]

だいぶ空が暗くなってきたので3つともクッキリ写ります。

写真6
[写真6]

この後、金星は木に隠されてしまい、水星は南円堂の水煙の左ぐらいに移動します。

興福寺五重塔と南円堂、木星、水星
写真7
[写真7]

木星は左側の明るい点で、水星は前述のように南円堂のちょっと左側に微かに見えています。
頑張って探してください(笑)

ちなみに南円堂の上の方を見ていくともう一つ星が光っているのが見えますが、これは ぎょしゃ座のエルナト(1.65等) です。

【5/26】

荒池からの夕景
写真8
[写真8]

前述のように、この日も太陽の見えているあたりに金星などの3惑星が綺麗な三角形を形成して沈んでいくはずでしたが、ご覧のように低空には雲があり、時間を追うごとに濃くなっていきましたので、惑星たちは見えませんでした。
ちなみに翌日も雲のため撮影不可。

【6/4】

荒池からの夕景
写真9
[写真9]

興福寺五重塔と南円堂、水星、金星
写真10
[写真10]

この日は上から水星、金星、木星とほぼ等間隔に並ぶはずでしたが、木星は低空の雲に阻まれて見えず。
逆に水星は高度が高かったお蔭でかろうじて肉眼で確認することができました。
この日の水星は0.15等、金星は-3.33等。
水星はだいぶ暗くなりましたが、高度が高くなった分かえって見やすくなりました。

今月はこんな感じでとても明るい金星の近くに水星は見えますので、日没後30分を過ぎた辺りから西の低空、金星を目印に水星を探してみては如何でしょうか。
(20時前後が見やすいかも。できれば双眼鏡やカメラの望遠レンズなどがあった方が良い)

【関連記事】
東大寺二月堂の夕景スナップ vol.6 水星、火星、月

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